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面白いブログエントリーを見つけたので、関連してリスク・リターンの関係について雑感。
http://kaigai-invest.com/article/37000231.html 基本的にリスク・リターンは対の関係にあると考えているので、リスクゼロでリターンが云々、なんて話は内容を聞くまでもなく、嘘だと思っている。リスクとはぶれ幅のことなので、リスクがゼロならばリターンもゼロのはず、リターンが20%なら同じだけのリスクがある。これは基本だろう。 もちろん実際の世の中にはひずみが沢山あって、そのひずみを上手に利用するとローリスク・ハイリターンを享受できるという事実もある。これを上手く活用していたのがかつて(今も?)のヘッジファンドなどで、アービトラージという。しかし当然だがアービトラージを利用すると言うことは、そのひずみをゼロに近付けると言うことなので、一般市民である我々がアービトラージを利用することは困難。うまく発見してもそれをわざわざ他人に教えるなんてことを普通はしないから、やはりローリスク・ハイリターンというのはあり得ない。 ゼロサムでなければ大丈夫だろう、という人たちもいる。例えば株式投資(投機ではなく)はゼロサムではなく、経済が発展していけばそこに投資した人たちは皆儲かる。これはある意味では事実なのだが、そこには『経済が今後も発展していけば』という前提が欠かせない。その前提は誰が決めるの?ということを考えればこれまたローリスクではないよなぁ。。。このあたりは橘玲さんの著書が詳しい。 ところで面白いなぁと思ったのが、『勉強は唯一のローリスク・ハイリターン投資である』という考え方。なるほど、勉強することで自分自身に投資し、収入を上げていけばリスクを最小限にしてリターンを最大化できる。これまたもっともらしく聞こえるが、これホント? 例えばMBAを例にとってみると、かつてはMBAを持っているということは大きなアドバンテージになっていて、自費で海外留学し、MBAを取ればそれだけで収入が自動的にアップした、ということもあったかもしれない。しかし、世界中にビジネススクールが溢れている今日、果たして初期投資に見合うだけのリターンを得ることが本当に可能だろうか? かつての『大卒』のように、MBAをもっているアドバンテージがなくなると、初期投資に見合うだけのリターンはもはや得られないかもしれない。確かに学んだことは自分自身の資産にはなるが、使うことが出来なければ下手をすると自分自身のB/Sを膨らませるだけ。不良資産になったりするんじゃないだろうか。B/Sにある試算を上手く活用することでリターンを得る為には自分自身のさらなる努力しかないわけで、初期投資を回収できるかどうかは本人次第。これは本当にローリスク・ハイリターンなの? このあたりは『多読』にも当てはまると思っている。 何かうまそうな話をもってくる人には、どんな話でも必ずその人の利害がからんでいるはず。そう思えば変な話には騙されないとおもんだけど。自分自身がのっちゃいそうな人間だからこそ日々気をつけいないとなぁなんて思うわけです。 ではまた。
by EM-LYON
| 2010-04-18 09:36
| MBA
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